洗顔料の洗浄力はどう選ぶ?|“今の肌”に合わせた洗顔料選びのヒント
4 Jun 2026 • 加賀 裕章

「最近、少しベタつきが気になるから、もう少しさっぱり洗えるものを使いたい」
「肌がゆらぎ気味だから、今はやさしめの洗顔料に変えたい」
このように、季節や肌状態に合わせて洗顔料を選びたいと感じたことはありませんか?
洗顔は、肌の皮脂や汚れを落とし、肌を健やかに保つための大切なスキンケアステップです。
だからこそ、「今の自分の肌状態に合った洗浄力」を選ぶことは、洗顔料選びにおいて重要なポイントの1つになります。
一方で、洗浄力について調べてみると、
・成分表を見ればわかる?
・アミノ酸系洗浄成分はやさしい?
・石けんは強い?
・洗顔後につっぱるほど、しっかり洗えている?
など、さまざまな情報を目にすることがあります。
では実際に、洗顔料の洗浄力はどのように考えればよいのでしょうか。
今回は、化粧品研究開発の視点から、洗顔料の洗浄力についてできるだけわかりやすく整理していきます。
洗浄力は「弱い・強い」だけではない
洗浄力は、「弱い・強いのどちらかが良い」という単純なものではありません。
例えば、
・皮脂が気になりやすい季節
・肌が敏感に傾いている時期
・乾燥が気になる時期
など、肌状態や生活環境によって、心地よいと感じる洗浄力は変わることがあります。
だからこそ、「今の自分の肌状態に合っているか」という視点も大切になります。
成分表だけで洗浄力はわかる?
実は、成分表だけで洗浄力を正確に判断することは簡単ではありません。
もちろん、洗顔料の洗浄力には、界面活性剤を中心とした洗浄成分の種類が大きく関わっています。
そのため、
・アミノ酸系界面活性剤
・石けん
など、洗浄成分の特徴から、ある程度の傾向を予測することは可能です。
ただし、実際の洗浄力は、
・配合濃度
・pH
・成分同士の組み合わせ
・泡質
・使用量
など、さまざまな要素によって変わります。
例えば、同じような成分構成に見えても、濃度や処方設計によって洗浄力に差が出る場合もあります。
そのため、成分表だけで洗浄力を単純に判断することには限界があります。
つっぱり感=洗浄力が強いとは限らない
洗顔後に肌がつっぱると、「しっかり洗えた」と感じることがあるかもしれません。
一方で、「洗浄力が強すぎたのでは?」と不安になることもありますよね。
ただ、実際にはつっぱり感だけで洗浄力を判断することは難しいです。
例えば石けん系洗顔料では、石けん成分と水中のミネラル成分が結びつき、肌に残ることで独特の使用感につながる場合があります。
また、すすぎ感や洗い上がりの感触は、保湿成分や処方設計の影響を受けることもあります。
つまり、「つっぱる=洗浄力が強い」と単純には言い切れません。実際には保湿成分や処方設計だけでなく、洗顔後の角層の水分変化や後肌感も影響している可能性があります。
研究開発では、洗浄力をどのように評価する?
研究開発では、洗浄力を確認するための評価試験が行われます。
一般的には、人工皮脂などを使って洗浄前後の変化を確認し、どのくらい汚れを落とせたかを評価します。
また、画像解析などを用いて数値化する場合もあります。
ただし、ここで大切なのは、「実際の使用条件にどれだけ近づけられているか」という点です。
例えば、使用する人工皮脂や洗浄条件などによって、結果が変わることもあります。
そのため、洗浄力評価は非常に役立つ一方で、「どのような条件で評価したか」も大切になります。
skingieneが大切にしたいこと
洗顔料の洗浄力を考えるとき、「成分だけ」「使用感だけ」といった1つの視点だけでは、見えない部分もあります。
skingieneでは、化粧品研究開発の経験をもとに、
成分
・処方設計
・使用感
・泡質
・洗浄力評価
など、複数の視点を組み合わせながら、洗顔料を整理していきたいと考えています。
今後は、
・成分だけでは洗浄力を判断しきれない理由
・つっぱり感=洗浄されたとは限らない理由
・洗浄力評価を見るときに気をつけたいポイント
についても、研究開発視点からできるだけわかりやすく発信していく予定です。
